今回はNeverending Nightmareについて。
既に知っているかと思いますがこのゲームは作者自身の精神疾患について取り扱ったゲームです。そう書くと魅力的なゲームに思えるかもしれません。果たしてどうでしょうか。
本記事ではゲームとしての怖さと演出の怖さ、そして精神疾患に関するストーリーについて記します。
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 さてゲームとしての怖さについて。結論から書きますとしばらくプレイすると怖くなくなります。どうしてか?それはこのゲームの襲い掛かってくる恐怖がパターン化されているからです。
 具体的に書きます。多くのホラーゲームにとって恐怖の対象は歩き回る敵です。このゲームでも同じです(正確には途中でそうなりました)。何故なら敵はプレイヤーを襲い、ゲームオーバーに持っていくからです。しかし、その敵について知れば知るほどその恐怖は薄れます。ここでいう"知ること"とは敵そのものの正体や行動パターンがあります。

そしてこのゲームの敵はパターン化され、同じ経路をぶらぶらするといったものでした。

  これがゲームとして怖くないことの原因です。全く同じところを行き来して、プレイヤーを見つけても目の前でタンスに隠れたり、部屋から出てしまえば見失う敵であれば、怖くありません。
 頭が悪い以外にも困ったことがあります。後半で敵に加わるパズル要素です。後半では敵を回避してより奥の部屋に進む際に、地形を生かしたパズルを強制されます。これがより敵がパターン化されたことをプレイヤーに意識させてしまい、怖さを損なわしています。
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ドアから襲ってくるかも。そもそも恐怖が実体を持っているかも分からない初めこそ怖かった。

 演出の怖さに移ります。例え敵が怖くなくなったとしても、演出がうまければ怖いことはあります。怖くはなくとも不気味程度には持っていけるかもしれません。
 そういった意味でOutlastの空気感は優秀でした。敵そのものは前半で慣れてしまいますが、静かに聞こえ続ける環境音と綺麗なグラフィックによる張り詰めた空気感は常に圧迫感を出していました。

 さて本作はどうでしょう。ここでは独特な白黒の見た目について記します。
 白黒の表現は色という重要な表現を大きく欠きます。そのようなハンデを負ってもなお面白いゲームはあります。しかしこのゲームの白黒とたまに赤の演出はパッと見の印象こそ良いものの、情報量に欠け、最終的には退屈なものにしかなっていません。足の遅さと繰り返されるマップが退屈さに拍車をかけます。

 そもそも似たようなオブジェクトの繰り返しが多く、終わらない悪夢というより水増し感が否めません。

 音はいいです。まさにホラーな感じのBGMが好きです。
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白黒と赤
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不気味ではありますが似たようなオブジェクトを繰り返されると「またか」となります。


最後に精神疾患に関わるストーリーについて。このゲームは分岐エンドでして、一番簡単なエンドではなんとなくしか分からなかったという印象しかありません。他が気になるというわけでもなく、上記の退屈さもあって、続ける気にはなりませんでした。重要に見えたオブジェクトも適当そうに繰り返し配置されてしまうとストーリーを読み取ろうとする気力を削がれます。
似たような舞台だとTheDarkness2の方が面白かったなと思います。あれは精神疾患ではありませんが...。

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色々厳しい評価をしました。筆者としては値段を見てもお勧めできません。とはいえBGMは好きです。それなりには面白いでしょう。期待はしすぎないほうがいいかな、といったゲームでした。

この作品に限った話ではありませんが怖さを維持し続けるホラーゲームは中々ありません。大抵のものは口に入れて数回噛めば味が薄くなります。下手をすれば飲み込む前には腐っているかもしれません。

繰り返しになりますが"精神疾患という題材"、"筆者が病んでいる"、"白黒の表現"、この三つに惹かれたのであれば足を止めて少し考え直した方がいいかもしれません。最後に下の画像を見た印象はどうでしょうか?

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もしこの画像を薄気味悪い、怖いと思ったらある程度は楽しめるでしょう。安っぽい演出としか思わなければ向いていないと思います。